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ブルーラジカル歯周病治療について
重度歯周病をターゲットにした低侵襲な非外科的歯周病治療です。過酸化水素水に青色レーザー光を照射し(ラジカル殺菌)、深部歯周ポケットを殺菌します。
ブルーラジカル P-01: 国が認めた重度歯周病治療器
ラジカル殺菌「ブルーラジカル P-01」(Blue Radical)
東北大学の菅野太郎教授が開発し、2023年7月に厚生労働省の承認を受けた歯周病治療専用の医療機器です。2024年3月からラジカル殺菌 ブルーラジカルP-01の販売が開始(Luke 社)されました。
大阪 村川歯科では、開発者 菅野太郎教授よりご指導頂き、2024年5月よりラジカル殺菌「ブルーラジカルP-01」による歯周病治療を実施しております。

重度歯周病をターゲットとした非外科的治療法。厚生労働省の医療機器認定において、
「歯周治療・歯周炎・歯周ポケットの殺菌・スケーリング」と明記された歯周病治療器です。
ブルーラジカルは、従来の治療法を大きく進化させた、超音波振動とラジカル殺菌を組み合わせた治療法です。この技術では、超音波スケーラーによる物理的な歯石やプラークの除去に加え、過酸化水素と405nmの青色レーザー光によるラジカル殺菌技術を用います。これにより、歯周病や虫歯の原因となる口腔内細菌を99.99%という非常に高い精度で殺菌することが可能となります。
特に深部の歯周ポケットに存在する細菌に対しても、ラジカルの強力な酸化作用により、短時間で効果的に除去することができます。
※厚生労働省承認医療機器ラジカル殺菌「ブルーラジカルP-01」薬剤併用超音波歯周用スケーラ ブルーラジカルP-01(Luke 株式会社)は、歯周病治療における新たな選択肢として、厚生労働省の承認を受けた医療機器(医療機器 承認番号 30500BZX00165000)です。
本機器は、歯周炎(ステージII~IV)に該当する患者の治療において、歯石などの沈着物の除去および歯周ポケット底部の殺菌を目的として使用される薬剤併用型の超音波スケーラです。
村川歯科で受けられるブルーラジカル歯周病治療(ラジカル殺菌)

村川歯科では、2024年5月よりブルーラジカル歯周治療(ラジカル殺菌)を実施いたしております。
この治療法は、従来の治療法と比較して低侵襲であり、痛みが少なく、治療期間や回復期間が短縮されるのが特徴です。
○従来の歯周病治療の限界
1 殺菌剤の効果が限定的
歯科で使用される殺菌剤の中で過酸化水素が最も効果的とされているが、口腔内で3%の濃度しか使えず、その効果は十分でない。
2 非外科処置の限界
従来の超音波スケーラーでは、歯周ポケット内の歯垢や歯石を完全に除去することが難しい。
特に5mm以上の歯周ポケットでは、歯石を取り残す可能性が高い。
(ref. Healing of the dento-epithelial junction following subgingival plaque control.
Waerhaug J. J Periodontal, 1978)
3 外科か抜歯の選択に迫られる
現在の臨床現場において、患者様に「外科手術を選ぶか、抜歯を選ぶか」という厳しい選択を強いることが少なくありません。
重度の歯周病患者に対しては、外科的アプローチが必要となるケースが多い。
患者様の身体的・心理的負担が非常に大きくなるので望まれないことが多い。
村川歯科のブルーラジカル歯周病治療(ラジカル殺菌)
〜できる限り歯を抜かない治療の追求〜
■ 「できる限り抜かずに治せる方法はないのか?」—— 村川歯科の原点
村川歯科では、歯の保存を大切にし、できる限り歯を抜かずに治療することを目指しています。
・「歯周病の進行を止めたい」
・「もう改善の見込みがない?」
・「他に歯を残せる治療法は?」
こうしたご相談を受けることがありますが、歯は一度抜いてしまうと元には戻りません。
そのため、当院では「少しでも歯を残せる可能性があるなら、できる限りの方法を検討する」という方針で診療を行っています。
■ 2023年、ラジカル殺菌 ブルーラジカルP-01の医療機器認可
2023年7月、東北大学の菅野太郎教授によって開発されたラジカル殺菌「ブルーラジカルP-01」が厚生労働省により医療機器として認可されました。
この治療法は、従来の外科的な歯周病治療とは異なり、青色レーザー光と過酸化水素水を用いた殺菌技術によって歯周病菌の除去を目指します。(ラジカル殺菌)
外科処置を行わないため、一般的な歯周外科手術とは異なる選択肢として考えられます。
ただし、従来法とは異なるブルーラジカル歯周病治療の適応は慎重に判断する必要があります。
そこで私は、この治療法を深く学び、導入の可否を見極めるため、専門的な研修を受けることを決意しました。
■ 2024年4月
ラジカル殺菌 ブルーラジカルP-01の開発者である東北大学・菅野太郎教授から
直接指導を受け、治療のメカニズムや適応症例について詳しく学ぶことができました。
その結果、「ラジカル殺菌治療法が歯周病治療の新たな選択肢の一つとなる可能性がある」と考え、導入を決めました。
■ 2024年5月、村川歯科でラジカル殺菌 ブルーラジカルP-01治療を開始
2024年5月より、当院でブルーラジカルP-01を用いた歯周病治療を提供しています。
さらに、2024年10月には開発者の菅野太郎教授が村川歯科に来院され、改良版のブルーラジカル歯周病治療を直接伝授していただきました。

写真 菅野太郎教授 院長 村川歯科診療室にて
■ 未来へ 〜「できる限り抜かずに残す歯周病治療」のための選択肢を広げる〜
当院では、「できるだけ歯を抜かない治療」に取り組んでいます。
そのための新たな選択肢の一つとして、ラジカル殺菌 ブルーラジカルP-01を活用した歯周病治療をご提案できるようになりました。
まだまだ全国的に導入が進んでいないブルーラジカル歯周病治療ですが、私は「これが将来のスタンダードになる可能性がある」と考えています。
今後、さらに改良が進めば、より多くの患者様が「できるだけ抜かずに歯を残す」という選択肢を持てるようになるでしょう。
村川歯科では、常に学び、患者様により良い選択肢を提供できるよう努めてまいります。
歯周病治療にはさまざまな方法があります。
当院では、患者様の状態に合わせた治療法をご提案いたしますので、ぜひご相談ください。
※本治療はすべての患者様に適応できるわけではありません。
※治療の効果には個人差があり、歯周病の進行度や口腔内の状態によって異なります。

マスター資格を取得し、カウンセリングを重視
〇マスター資格を取得し、カウンセリングを重視
村川歯科はブルーラジカル治療のマスター資格を取得しており、専門的な知識と技術で皆様の歯周病治療をサポートします。また、患者様が抱えるお口の悩みや疑問・不安にしっかりと向き合うため、カウンセリングを重視しています。どんなことでもご相談ください。
○カウンセリングについて
ブルーラジカル歯周病治療を受けるにあたり、事前のカウンセリング(歯周検査)が必須です。患者様の状態を詳しく確認し、適応の有無を判断します。
○カウンセリング内容
・お口のお悩み・症状の確認
・治療方法・特徴の説明
・リスクと注意点
・口腔内の視診(歯ぐきの状態、炎症の有無、歯の動揺度などを確認)

個別化治療の実践
村川歯科では、患者様一人ひとりの口腔内の状態や生活習慣に応じた個別化治療計画を立案し、実施しています。精密な診断を基に、最適な治療計画を作成し、患者様に合った治療を提供いたします。
納得のいく治療を共に進めます
患者様とのコミュニケーションを大切にし、納得のいく治療を共に進めていくことをお約束します。どんなことでもお気軽にご相談ください。私たちは、最善の治療方法を共に考えるパートナーとして、患者様に寄り添います。※ブルーラジカル歯周病治療は、保険適用外の自由診療となります。
ラジカル殺菌 ブルーラジカル歯周病治療
○ブルーラジカル歯周病治療の流れ
・カウンセリングについて
ブルーラジカル歯周病治療を受けるにあたり、事前のカウンセリングが必須です。
患者様のお悩みや状態を詳しく確認し、適応の有無を判断します。
・歯周検査
口腔内写真撮影・レントゲン撮影・ポケット深さ測定・BoP(プロビング
時の出血測定)・プラーク付着状況(プラークインデックス)・動揺度
・治療計画・料金
カウンセリング(歯周検査)結果をもとに、患者さんの歯周病の状態を正確に把握し、それに基づいた治療プランを作成します。この治療プランをご確認いただき、治療を進めるかどうかをご判断していただきます。
・ブルーラジカル歯周病治療
歯周ポケット内を殺菌し歯肉の健康を取り戻すための治療を行い、歯磨き指導を実施します。(60分)
・経過観察(3週後)
炎症の程度、口腔内の清掃状態などをチェックし、治療状況を確認し、歯磨き指導等を行います。
・歯周健康チェック(12週後)
ブルーラジカル治療終了した12週後に、歯周健康チェックを行います。この評価では、炎症の消失具合、歯肉や歯槽骨の健康状態を確認し、適切なメンテナンスについてご案内いたします。
ブルーラジカル歯周病治療の効果
ラジカル殺菌 ブルーラジカル歯周病治療は、従来の歯周病治療と比較してさまざまなメリットを持つ治療法です。
1. 高い殺菌効果
ブルーラジカルは、厚生労働省に承認された青色レーザー光を使用し、歯周ポケット内の細菌を効果的に除去します。従来のスケーリングやルートプレーニング(SRP)では取り切れない細菌にも作用し、歯周病の原因菌を根本から減少させます。
2. 切らない・痛みが少ない治療
従来の外科的歯周病治療では、歯ぐきを切開して感染部位を除去する必要がありましたが、ブルーラジカルでは歯ぐきを切らずに治療できます。そのため、治療時の痛みや出血が少なく、患者の負担が軽減されます。
3. 短時間の施術
1本の歯の治療にかかる時間はわずか3〜10分程度と短く、全体の施術時間も比較的短縮されます。
4. 術後の腫れや違和感が少ない
歯ぐきを切開しないため、術後の腫れや痛みが少なく、回復が早いのが特徴です。通常の歯周外科手術に比べてダウンタイムが短く、日常生活に支障をきたしにくいです。
5. 歯周病の再発リスクを低減
ブルーラジカルは歯周ポケット内の細菌を徹底的に除去し、炎症を抑えることで再発リスクを低減します。さらに、適切なメンテナンスと組み合わせることで、歯周病の進行を効果的に抑えることが可能です。
6. インプラント周囲炎にも対応
ブルーラジカルは、インプラント周囲炎の治療にも有効です。インプラントを傷つけることなく細菌を除去できるため、インプラントを長持ちさせるための治療としても注目されています。
7. 歯を残せる可能性が高まる
従来の治療では抜歯が必要と診断されることが多かった重度歯周病のケースでも、ラジカル殺菌 ブルーラジカルを使用することで歯を残せる可能性が高まります。患者にとっては、自分の歯をできるだけ長く維持できる選択肢となります。
ブルーラジカル歯周病治療は、
✅ 高い殺菌効果
✅ 切らない・痛みが少ない
✅ 短時間の施術
✅ 術後の腫れや違和感が少ない
✅ 再発リスクを低減
✅ インプラント周囲炎にも対応
✅ 歯を残せる可能性が高まる
といったメリットがあり、従来の歯周病治療に比べて患者の負担を軽減する治療法です。
適切な診断とカウンセリングを通じて、自分に合った治療を選択することが大切です。
このような方におすすめ
✅ 歯周病でお悩みの方
✅ 歯周ポケットの深さが気になる方
✅ 外科的治療を避けたい方
✅ 歯のぐらつきや出血・膿に悩んでいる方
私たちは、患者様とのコミュニケーションを大切にし、納得のいく治療を共に進めていくことをお約束します。どんなことでもお気軽にご相談ください。最善の治療方法を共に考えるパートナーとして、患者様に寄り添います。
ブルーラジカル歯周病治療の特徴
① 適応範囲の制限
• 重度の歯周病の場合は他の治療が推奨されることがある。
• 進行した骨吸収がある場合、適応外となることがあり、外科的なアプローチが必要になる可能性がある。
② 施術時の違和感
• レーザー照射時に軽度の違和感を感じることがある。(局所麻酔により軽減)
③ 保険適用外のため費用がかかる
④ 効果の個人差
• 炎症の進行度や口腔内環境によって治療効果が異なることがある。
• 喫煙者や糖尿病患者など、歯周病のリスクが高い人では改善効果がやや限定的になる場合がある。
⑤ ダウンタイムが比較的短いが、術後のケアが重要
• 治療後の回復は比較的早いものの、メンテナンスを怠ると再発のリスクがある。
• 適切な歯磨き指導や定期的なフォローが必要であり、術後のセルフケアが不十分だと期待した効果が得られにくい。
○ブルーラジカルをご案内できない方
◆ 妊娠されている方
◆ ペースメーカーを使われている方
◆ 光過敏症の方
◆ 無カタラーゼ症の方
料金・治療費について
当院では、患者様のお口の状態に合わせた治療計画をご提案いたします。まずはカウンセリング(歯周検査)を行い、適切な治療方針と費用をご提案いたします。
【基本料金】
・カウセリング(歯周検査含む):33,000円(税込)
・経過観察:15,000円(税込)
【ブルーラジカル治療費】
標準的治療費
✅ 参考治療費用(お口全体 フルマウスの場合)
・1歯あたり約11,000円税込~約33,000(税込)
※症状の程度(軽度・中度・重度)や治療範囲(歯数)により価格が変動します。※詳細な費用はカウンセリング(歯周検査)に治療プランをご提案します。
進行度の高い歯周病(重度歯周炎)の場合
追加処置を必要とすることがあります。
【追加処置が必要となる可能性のある症状】
以下の状態がある場合、追加処置が必要となる可能性がありま す。
・歯周ポケットが8mm以上
・歯槽骨の大きな吸収(骨の喪失)
・歯の動揺が2度以上(歯が大きく揺れる)
・膿が出る(歯周膿瘍の可能性)
・抜歯の対象となる可能性
【追加処置が必要となる可能性のある症状】
以下の状態がある場合、追加処置が必要となる可能性があります。
・歯周ポケットが8mm以上
・歯槽骨の大きな吸収(骨の喪失)
・歯の動揺が2度以上(歯が大きく揺れる)
・膿が出る(歯周膿瘍の可能性)
・抜歯の対象となる可能性がある歯
ご納得いただいたうえで治療を進めます
当院では、患者様に十分ご理解・ご納得いただいたうえで治療を進めます。無理に治療をすすめることはございませんので、ご不明な点がございましたら、お気軽にご相談ください。
※本治療は自由診療(保険適用外)です。